自主制作 / 架空案件 — Multi-page UI demo

手の跡まで、
価値として
伝える。

小田原漆器を題材に、工芸の背景を知る人、現地を訪れたい人、器を選びたい人。それぞれの関心を、一つの静かな体験へ束ねたケーススタディです。

設計の背景を読む

Odawara lacquerware / Concept study

制作範囲
構想・UI設計・フロントエンド
制作期間
約3週間
技術
Figma / HTML / CSS / JavaScript
公開形態
購入機能を含まないUIデモ

壱 / Project outline

「売る」より先に、
背景を知ってもらう。

伝統工芸を扱うWebサイトでは、商品情報だけを並べても魅力が十分に届きません。一方で歴史や技法を先に語りすぎると、器を探している人の行動を止めてしまいます。

そこで、工芸の物語と具体的な行動を分離せず、「知る・訪れる・選ぶ」を行き来できる多ページ構成を設計しました。これは実在団体からの受託ではなく、情報設計と画面実装を検証するための自主制作です。

Project premise

小田原漆器の背景と器選びをつなぐコンセプトサイトを想定。ECの見た目を含みますが、カート・決済・実在する商品販売は実装していません。掲載写真と商品ビジュアルは本作専用に生成し、既存サイトから取得した画像は公開版に使用していません。

弐 / Information challenge

関心の深さが違う三者を、
同じ入口で迷わせない。

漆器の工房で作業する職人を想定した生成ビジュアル
工芸の背景を伝える写真は、商品写真とは役割を分けて配置。
01

旅先を探す人

工房見学や体験の内容、場所、訪れる理由へ短い距離で進める。

02

工芸を知りたい人

土地、技法、職人という順で、背景を自分の速度で深掘りできる。

03

器を選びたい人

用途と種類からコレクションへ移り、商品詳細まで迷わず到達できる。

参 / Experience architecture

読む順番を固定せず、
関心が動く余白をつくる。

01Place土地を知る
02Craft技を知る
03Visit体験を選ぶ
04Collection器を見る

トップから一方向に読ませるのではなく、各ページから関連する次の関心へ渡れるようにしました。工芸ページから見学へ、商品詳細から手入れ方法へ、といった横断リンクを想定しています。

ナビゲーションでは英語の短い章名を使いながら、本文と補足は日本語で丁寧に説明。視認性と世界観の両方を損なわない情報密度を探りました。

肆 / Visual direction

漆黒、木肌、朱。
器そのものをデザイン言語に。

黒は背景ではなく、艶の土台

均一な黒ではなく、温度のある墨色と細い金の罫線で、写真の光沢を受け止める画面にしました。

和らしさは装飾より「間」で

大きな余白、低い文字密度、明確な章区切りで、急がず読める図録のようなリズムをつくっています。

商品と物語の写真を混ぜない

選ぶための写真と、背景を理解する写真を役割別に配置し、情報の目的を曖昧にしないよう整理しました。

伍 / Build & reflection

静かな画面を、
素直な構造で支える。

Structure

多ページでも現在地を見失わない

共通のヘッダーとフッター、意味のある見出し階層、ページ固有の主題を揃え、入口が変わっても理解できる構成にしました。

Layout

可変グリッドと画像比率

コレクションや関連情報はCSS Gridで整理。モバイルでは縦書きに依存せず、自然な横組みに切り替えています。

Accessibility

雰囲気より先に読めること

本文のコントラスト、フォーカス表示、代替テキスト、44px以上の操作領域を基準にしています。

Learning

「和」を足すより、情報を引く

色や文様を重ねるほど品格が出るわけではない。写真と文章の間を整えることが世界観につながると学びました。

陸 / Validation note

公開後に見るべきことを、
先に言葉にしておく。

本作品には実案件の成果データがありません。次の項目は実績値ではなく、本番化した場合に設計意図を確かめるための観察ポイントです。

商品詳細への到達
特集や一覧から、関心のある器へ無理なく進めるか。
目的別の回遊
工芸・体験・商品という異なる入口の間で迷いが起きていないか。
問い合わせの内容
購入方法、体験、手入れなど、次に必要な情報を特定できるか。

※ 自主制作による架空案件です。実在団体の成果実績・販売サイトではなく、カートと決済は未実装です。

From story to structure

背景まで伝わるサイトを、
一緒に整理しませんか。

工芸・地域文化・小さなブランドのWebサイトも、情報の棚卸しからご相談いただけます。